中國社會科學院、北京大學、中國人民大學、首都師範大學、中國人民抗日戦爭記念館、中國共産黨中央黨史研究室、中國史學會などからの歴史學者が6日、北京で座談會を開き、日本の文部科學省が5日、扶桑社の「新しい歴史教科書」(新しい歴史教科書をつくる會編)を検定で合格させたことに抗議した。
中國の歴史學者は、扶桑社の「新しい歴史教科書」が他の7種の歴史教科書と異なり、日本政府がかつて提起した、教科書検定において國際理解の角度から近隣諸國に考慮して近現(xiàn)代史の史実を処理するという原則(近隣諸國條項)に違反していると考えている。これは日本政府が引き受けるべき國際的義務を放棄したことを意味する。
中國社會科學院近代史研究所の歩兵研究員は「扶桑社の『新しい歴史教科書』は戦前の日本の教科書の観點を受け継ぎ、日本をアジアの解放者として描いている。戦前の日本の教科書は日本を戦爭へ歩ませた一つの重要な要素だ。中國社會科學院近代史研究所はここ數(shù)年、日本や韓國の學者と連攜して、國際學術界共通の歴史認識で、近現(xiàn)代史の副読本を編纂した。日本語版の出版を準備しており、日本の読者に歴史の真相を提供していく」と語った。
北京大學の徐勇教授は「扶桑社の『新しい歴史教科書』は、戦後の連合國軍主導による日本の民主改革を歪曲して貶めようとしている。私たちはかつて反ファシズム戦爭を共に參加した米英などの國の學者と手を攜え、共に日本の新しい軍國主義的傾向に反対すべきである」と述べた。
「人民網日本語版」2005年4月7日