周荘は悠久の歴史をもち、底の深い文化を育んできた。さらに獨(dú)特の自然環(huán)境から、水郷地帯の他所とは趣を異にする民俗、風(fēng)情が形成されてきた?!赴⑵挪琛工洹笓e快船」「斜襟衫」「呉依軟語」などに代表される、周荘という町がもつ情感や習(xí)俗、風(fēng)物。そこには江南水郷地帯の歴史、文化が內(nèi)包する質(zhì)樸な情調(diào)と素樸な情趣が満ち溢れている。
■衣裝
農(nóng)村の婦人が身につける伝統(tǒng)的な衣裝は、まさに水郷地帯特有のもの。文様のあるタオルや藍(lán)布を頭に巻き、襟の大きく開かれた衣服をまとった上に、腰にプリーツの付いたスカートをはき、背中には2つの彩色絹ひもが膝まで垂れ下がり、刺しゅうの施された先の丸い布ぐつをはいている。ただ都市化に伴って、中高年を除いては、こうした衣裝を身につける女性はだんだん少なくなってきた。
■阿婆茶
周荘や、都市部や農(nóng)村部でも、老若男女が席を囲み、茶菓子を食べながら清々しいお茶を何杯もお代わりし、談義に花を咲かせる姿が目に止まる。この習(xí)慣が「阿婆茶」。江南地方では非常に有名だ。お茶にこだわるのが周荘人。年長(zhǎng)者は今でも古くからの一風(fēng)趣のある飲み方――「燉茶」を大切にしている。家に大きな水がめを用意して、雨水を貯めておく。お茶を飲むときには、この水を陶製の壺に入れて火にかけ、木の枝で煮立てる。蓋付きの湯のみや紫砂製の急須にお茶の葉を入れ、沸騰したお湯を少量だけ注いで蓋をする。しばらくして、さらにお湯を注げば、お茶は一段とふくよかな香りを漂わせ、口當(dāng)たりがよくなるという。
■揺快船
清代初めに行われるようになってすでに數(shù)百年。祭日や豊作、婚禮など、おめでたい出來事があると、農(nóng)民たちは競(jìng)うようにして船をきれいに著飾り、銅鑼を鳴らしながら船漕ぎの腕を競(jìng)い合う。漕ぎ手は15人から16人。屈強(qiáng)で、颯爽としたいでたち、刺しゅうが施された草履をはき、実に威風(fēng)堂々。周辺の村から集まる數(shù)十隻の異彩を放つ船を見ながら、岸辺にいる観衆(zhòng)は熱狂的な雰囲気に包まれる?,F(xiàn)在は観光まつりの一環(huán)として開かれている。
■挑花籠
水郷地帯に今でも殘る舞踴で、民間蕓術(shù)の代表格。女性たちは豊作を祝い、平安を願(yuàn)い、水郷地帯の人びとの幸福と健康を求める美しい心を踴りで表現(xiàn)する。幽玄でゆったりとした楽曲が江南地方特有の糸竹楽器で奏でられる中、鮮やかな衣裝をまとった女性が歌いながら舞う。喜びに溢れ、そして情熱的だ。
■糸弦宣巻
宣巻は民間に伝わる一種の蕓能、語り物。人の數(shù)によって表現(xiàn)方法は異なり、糸弦宣巻と木魚宣巻の2種類がある。前者は普通6人で構(gòu)成されており、二胡三弦や笛、木魚、銅磬(どうけい?銅製の古代の吊り下げ楽器)などを操りながら、昆曲や錫劇など地方劇の調(diào)子で語り、悠揚(yáng)とした語り口は実に感動(dòng)的だ。すでに200年の歴史がある。周荘が発祥地で、その後に錦渓や同里、青浦などに広まっていったという。庶民に今でも親しまれている。
「チャイナネット」2005年7月